2007.02.25 DUO MUSIC EXCHANGE
毎回大盛況のPop Meets Jazzも早いものでvol.1から一周年を迎えた。会場のスクリーンには、先日発売となったライブDVD『Pop meets Jazz Selection 1』のダイジェストが映し出された。改めて、映像で通して観てみると「豪華なメンバーだな・・・」とvol.1から観ている筆者は感慨深くなってしまう。そして、PMJのロゴがスクリーンに写し出される中、お馴染みのEAST QUEST QUARTETが『Can't Help Lovin' Dat Man』を軽快に披露してくれた。
曲の終わりと同時にホスト役の西村麻聡(FENCE OF DEFENSE)がステージに立ち、このイベントの主旨を軽く話すのだが、自分の順番を忘れ一人目のゲストを呼び入れようとするハプニングが・・・。それもライブならでは(笑)。観客もそんな西村を温かく迎える。そして西村はこのイベントのテーマ曲といっても過言ではないであろう、 FENCE OF DEFENSEの『SARA』を歌い上げる。
そして一人目のゲスト寺田恵子が「Are You Ready?」といきなりのROCKテンションで会場を煽りながら登場する。「今回は(ジャズなので)もう少しソフトにいきましょうよ。(苦笑)」と西村に言われながらも、色とりどりのエクステを身に纏いROCKテイスト満載の姐さんがジャズをどう歌い上げるか?期待は高まる。そして始まったのは『限界LOVERS』。ジャズアレンジされたイントロを聴いて、観客はどの曲か個々に思い浮かべている。歌が入る前に何の曲だか当てるのもPMJの楽しみの一つではないか?へヴィでハイスピードなこの曲もE.Q.Qにかかると軽快なブルージィソングに変身。
次の『Rock Train』では煽る寺田に観客が手拍子で応える。その手拍子も寺田のジャズワールドをいっそう盛り上げる。
いつかバーを作りたいという寺田はジャズを聴くのは好きだったが、「みんなの前でまさか自分がジャズを歌うなんて信じられない」と言いながらも、寺田の大好きなカルメン・マキのルーツの中でも特にお気に入りのビリー・ホリディの『Iユm a fool want you』やジャニス・ジョプリンの『Move Over』などを含め5曲をしっかりと歌い上げた。
続いて登場したのはの浅岡雄也(ex.FIELD OF VIEW)。フレッシュな若手と西村から紹介された浅岡は、PMJでは珍しい(?)、黄色い歓声で迎えられた。
一曲目はソロになって一枚目のシングル曲である『Life goes on』。この曲では西村も西アフリカの打楽器ジャンベで共演。軽く自己紹介した後は、自身の歴史の中の一つでもあるFIELD OF VIEWの曲の中から『突然』。可愛らしいジャズアレンジに浅岡の甘くて透き通ったハイトーンが絡む。
そして3月に発売するシングル曲『僕達のHarmony』もいち早くジャズアレンジに。この曲は「人と人が手を取り合えば、世界は平和になれるんじゃないか」という願いを込めて作詞したという浅岡と、『冬のソナタ』の主題歌の作曲等でお馴染みの"ユ・ヘジュン"とのコラボレート作品。日韓友好というだけでなく、歌を通して世界平和を願う浅岡の純粋な気持ちがジャズのビートに乗って、私達の心にも届いた気がする。
FIELD OF VIEWの大ヒット曲『DAN DAN 心魅かれてく』とこれからの時期にぴったりの『桜色』を終始楽しそうに歌う浅岡がとても印象的だった。
休憩をはさみ、お待ちかねのトークタイム。今回はお題制で西村がトークを振る。
デビュー年では80年代の西村/寺田組と90年代の浅岡/相川組に分かれたが、意外にも寺田が一番先輩という。さて、気になるトークの内容は・・・まだ二ヶ月しか経っていないが今年一番ショックだった話しなど、今回も普段なかなか聞けないゲストの素顔や話が聞けて面白かった。何より、プライベートでも仲良しだという浅岡と相川、暴露話(?)も飛び出し会場を沸かせた。和やかな雰囲気の中、約20分のトークタイムはあっという間に終了。
トークタイムの後は、相川七瀬。自身の曲がジャズになるのか不安だった相川は、前回のvol.3をこっそり見に来て、とりあえずは安心したとの事(笑)。
一曲目は15年の付き合いになるという『恋心』。最初はスローバラードのような雰囲気の中、艶っぽく歌い出すが、途中からはアップテンポなアレンジに変わっていく・・・。一曲の中でもこれほど印象が変わるとは、E.Q.Qの力量を改めて思い知らされる!
次は選曲の時点で特に出来上がりが不安だったという2曲。しかし、不安を微塵も感じさせない堂々たる歌いっぷりはさすが平成の歌姫。
ラストはバラードっぽくアレンジしてもらったという『ダリア-She Knows Love-』で西村がまたジャンベで参加し、相川を引き立てた。相川曰く、自分の歌に演奏が合わせてくれるというのは、ボーカリストとしてとっても気持ちが良くジャズがクセになりそうとの事。ここにもまた一人ジャズに魅了されたボーカリストがいた。
そしてラストはやはり、このイベントを立ち上げた西村麻聡。E.Q.Qのメンバー紹介をした後、時間というのはいかに上手に使うかというテーマの『時間学』からスタート。今日一番の難解アレンジでも、さすがに一年間このイベントを一緒に支えてきたE.Q.Qとの息はぴったり。この難解なジャズアレンジを演奏するE.Q.Qとそれを歌いこなす西村。このバトルも見ていて面白い。
季節的には少し早いけどと始まったのは『ひまわり』。心の奥にある大切な風景を呼び起こすようなナンバーで、間違いなく西村の代表曲であろう。レゲエのリズムに乗るメロディにほっと一息つく。
続いては、このイベントで西村は初のカバー曲としてティアーズ・フォー・フィアーズのヒット曲『Everybody Wants To Rule The World』を軽快なジャズアレンジでプレイ。
すっかりジャズにも馴染んで板についてきた西村。最後はFENCE OF DEFENSE の曲で夢を越えてゆこうというテーマの『Over The Dream』。夢の向こうに本当の愛が見える…まさにラストに相応しい、明日に繋がる希望の歌で幕を閉じる。
鳴り止まない拍手の中、アンコールでは本日の出演者全員がステージに揃うとポリスの『Every Breath You Take』をセッションする。ラストのリフレインでは全員でハモったり、寺田がシャウトしたりと見せ場が盛り沢山の中、今夜のジャズライブは終了。会場を後にする人達は皆、満足げな笑顔でPMJを心に刻んでいた。
次の開催は6月23日。定期的な開催を今後とも続けてほしいと思う。
(文:貞真由美/貞儀憲) (Photo by 向殿政高)
寺田恵子(SHOW-YA) 浅岡雄也(ex.FIELD OF VIEW) 相川七瀬 西村麻聡
EAST QUEST QUARTET Sax:高野正幹 Ba:藍沢栄治 Dr:吉岡大輔 Pf:青木弘武
| M1 | Can't Help Lovin' Dat Man | EAST QUEST QUARTET |
|---|---|---|
| M2 | SARA | 西村麻聡 |
| M3 | 限界LOVERS | 寺田恵子 |
| M4 | Rock Train | 寺田恵子 |
| M5 | I'm a fool to want you | 寺田恵子 |
| M6 | 私は嵐 | 寺田恵子 |
| M7 | Move Over | 寺田恵子 |
| M8 | Life goes on | 浅岡雄也 |
| M9 | 突然 | 浅岡雄也 |
| M10 | 僕達のHarmony | 浅岡雄也 |
| M11 | DAN DAN 心魅かれてく | 浅岡雄也 |
| M12 | 桜色 | 浅岡雄也 |
| トークタイム | 寺田恵子/浅岡雄也/相川七瀬/西村麻聡 | |
| M13 | 恋心 | 相川七瀬 |
| M14 | 夢見る少女じゃいられない | 相川七瀬 |
| M15 | Sweet Emotion | 相川七瀬 |
| M16 | China Rose | 相川七瀬 |
| M17 | ダリア-She Knows Love- | 相川七瀬 |
| M18 | Over The Dream | 西村麻聡 |
| M19 | 時間学 | 西村麻聡 |
| M20 | ひまわり | 西村麻聡 |
| M21 | Everybody Wants To Rule The World | 西村麻聡 |
| EN | Every Breath You Take | 寺田恵子/浅岡雄也/相川七瀬/西村麻聡 |